障害者施設での介護の取り組み

障害者施設は心身が不調な障害者が、生活支援として様々なサポートを受ける福祉施設です。
障害者の多くは自由に体を動かすのが難しい状態であるため、施設内においては適切な介護が不可欠になります。
障害者施設では利用者の状態に合わせた介護が行われていますが、職員による人的な介護と施設の構造を改善させた物的な介護に分けられます。
人的な介護は障害者へのサポートに関する知識を有する施設職員が移動や食事、排せつなどの行為を手助けすることを指します。
単に体を支えるだけではなく、移動の際に特定の部位だけに体重がかからないようにするなど、障害者の体の具合に合わせて方法を変えるのが特徴です。
リハビリや介護に関係する資格を持つ職員が現場で指導することもあるため、より適切なサポートを行うことが可能です。
物的な介護には障害者施設のバリアフリー化や安全面の強化が挙げられます。
段差の解消や手すりなど体を支える補助具の設置、床や壁に弾力性を持つマットを貼り付けて転倒時の怪我を防ぐなどの対処が一般的です。
施設によってはセンサー式のライトを設置し、障害者が移動するのに合わせて足元を照らすなど安全とコスト削減を両立させる工夫を行っています。
また、障害者施設での介護職員には障害の度合いが異なる複数の利用者を対象にするため、一定の汎用性が求められます。
さらに、汎用性を保ちながら個別に対処するスキルも障害者施設での仕事には必要です。
そのため、介護の知識や技能の向上に尽力することも障害者施設での仕事の一つと言っても過言ではないでしょう。